2024年10月31日
2024年3月に私にとって大きく、そして悲しいニュースがありました。漫画家、鳥山明さんの訃報です。鳥山明さんと言えば代表作にドラゴンボールという漫画があります。このドラゴンボールは元々週刊少年ジャンプで連載されていましたが、1986年にテレビアニメで放送が開始されました。私は当時幼稚園生。見始めた時期ははっきりと覚えていませんが、今振り返れば毎週水曜日 19:00になるのを楽しみに、毎週欠かさず見ていたと記憶しています。ドラゴンボールとしての物語は、孫悟空がマジュニアを倒した後、チチと共に筋斗雲に乗りみんなに別れを告げ飛び去っていくことで一旦の終わりを迎えます(ご存じでない方にはマニアックな内容で申し訳ありません)。漫画の連載では、最終回のような雰囲気の中、梧空の師匠の亀仙人が最後のコマで「最終回じゃないぞよ もうちっとだけ続くんじゃ」と言っていたため、「何か番外編でも始まるのかな」と思っていた矢先、「もうちっと」どころかZからGTまでの10年以上にもわたる壮大な物語が展開されたのには驚きました。主人公の孫悟空に対しても「満月を見ただけで大きい猿のバケモノになる時点でこれはもう地球人ではない」と怪しんでいた矢先、サイヤ人、カカロット、惑星ベジータといった伏線が回収されていく流れは、幼いながらも「そうきましたか」と腕を組みながら偉そうに納得していた記憶があります。ちなみに当時「サイアジン」という薬があり、私がテレビの前で「サイヤジン、サイヤジン、スーパーサイヤジン」とはしゃいでいると、母親に「スーパーサイアジンなんていう薬はありません!」と窘められていたのもいい思い出です。ドラゴンボールは今なお新しいシリーズでアニメの放送が続いており、映画、ゲームとドラゴンボール関連の新作が発表され続けています。日本のみならず海外でもその人気は健在で、先日、サウジアラビアでドラゴンボールのテーマパークの建設が進んでいる、とのニュースがありました。当時、小学生、中学生であった私は間違いなくドラゴンボールに夢中になっていました。世界中には今なおドラゴンボールに夢中になっているファンは多いことでしょう。そして夢中になっていた当時を懐かしみながら、「今自分は何に夢中になっているだろう」とふと考えるようになりました。年齢を重ねると「何かに夢中になる人」の割合が少なくなる、とも聞きますが、はやり何かに夢中になることは生きがいを持つことやwell-beingにつながると思います。仕事でも趣味でも、毎日を過ごす中で自分自身が何かに夢中になるのはもちろん、できればほかの誰かをも夢中にさせるものを持ち続けることができたらと考えています。鳥山先生のご冥福を心よりお祈りいたします。
後藤崇晴