研究
Research

研究概要

デジタル技術の臨床応用に関する研究

 近年のデジタル技術の進歩は著しく、歯科領域においても盛んに応用されています。一方、全部床義歯や部分床義歯などの有床義歯治療においては一部デジタル技術が応用されているものの、まだ一般的な治療方法とはなっていません。私たちは早くからこうした問題に着目し、デジタル技術を用いた有床義歯治療を臨床応用すべく取り組んできました。また、私たちの教室には様々なCAD/CAM関連器機が設置されており、デジタル関連研究が実施しやすいのはもちろんのこと、他の研究をデジタル技術によってサポートしています。

 

金属アレルギーの分子生物学的研究

 分子生物学的な研究、特に免疫に関する研究も行っています。近年は金属を使わない補綴治療がどんどん広がっていますが、金属のクラウンやブリッジが既に口の中にあったり、ピアスなどのアクセサリーで金属に感作されている人が増えていることもあり、まだしばらくは金属アレルギー患者が減ることはないと言われています。金属アレルギーは歯科治療を難しくする大変な問題の1つです。
 私たちの研究室では、2000年から金属アレルギーに関する研究を始めました。金属アレルギー発症モデルマウスを独自に開発して実験していますが、現在でもコンスタントに機能しているモデルマウスは、これ以外に世界でほとんどありません。このモデルマウスを使って、皮膚の免疫や炎症に関する分子との関わりを調べ、そもそも金属アレルギーがどのようにして起きるのかを明らかにするために、研究を積み重ねています。

 

高齢者の口腔と全身の健康に関する研究

 超高齢社会に突入した日本では、歯科診療においても患者の多くが高齢者になっています。「オーラルフレイル」と言う言葉がだんだん一般的になってきたように、加齢とともに口腔機能は低下するため、口腔機能を正しく評価し、適切な治療や機能訓練を指導することが必要です。口から多くの食品を食べて、栄養状態を向上・回復させることを最終目標として、新しい口腔機能評価の開発や指導方法の確立、嚥下補助装置の改善、身体的フレイルとの関連を検討するなど様々な研究を行っています。

 

咀嚼と脳機能に関する研究

 口腔と全身との関連を明らかにするために、咀嚼と脳機能に関する研究も行っています。
噛むことによって脳の機能が活性化する、あるいはよく噛むと呆けない、ということが言われており、この問題に対しては多くの研究者がそれぞれの視点から検討を行っています。私たちは歯根膜感覚に着目して、機能的近赤外分光分析法(fNIRS)という手法を用いて検討を行っています。

 

徳島大学大学院 
医歯薬学研究部

口腔顎顔面補綴学分野

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